先日、日本獣医師会小動物臨床講習会に参加
テーマは狂犬病の診断と法的側面に関すること
新宿にあるビルの会議室で行われ、多くの
先生方が参加していました。
この中で古い映像ですが、日本で狂犬病の犬に
噛まれ、狂犬病を発症した4-5歳児の映像を見ました。
日に日に状態が悪化し、入院してからわずか5日
ほどでその子は亡くなりました。
犬に噛まれたあとすぐに暴露後免疫(*)を行って
いれば、その子は助かったかもしれません。
でもその子は暴露後免疫を行いませんでした。
そして狂犬病を発症してしまいました。
昔も今も狂犬病を発症してしまうと、治療法は
ありません。
狂犬病はウイルスによる病気です。
抗生物質はウイルスには効きません!
人の狂犬病は、99%が狂犬病の犬に
噛まれることにより感染します。
したがって犬に狂犬病予防を行うことは、
人の狂犬病の予防になります。
昔に比べ、物の移動手段が迅速化し、
多様化する中で、その中に紛れ込んだ
動物が狂犬病ウイルスを持っているかも
しれません。
狂犬病・・・決して過去の病気ではありません!
*暴露後免疫・・・狂犬病は感染してから発症までに
時間があるので受傷後、ある一定の間隔で狂犬病
予防注射を接種すること。但しこの治療法も発症を
100%阻止できるものではなく、この治療法は人のみ
に適用される。